斜陽の街と宵ノ市
斜陽の街と宵の市
作詞:3396
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送電線沿い群がる星
道の隅浮かび上がる深夜魚
濃紺の空 夕の火が尾を引いて
夜を迎えに歩く
靴を照らす電球の目
魚が羽虫の羽を食む
畦の隙間から手招きが覗く
「ようこそ狭間の市へ!」
墨の色 砂糖の匂い
千切れた影の中 ゆらり潜る
風が耳元で渦巻く
揺らぐ溶ける身体を降ろす
重なる闇にしたたる朱
ほんのり奥まで照らす行灯
霧の布の下には露店の輪
不思議なリヅム蠢いて
夕闇の底に架かる市
僕はパイプから夢を吹く
金の林檎飴 水飴のプールの中で弾ける花火
万華鏡 張り子のラマ
蒔絵の街の中 君を探す
歪む碁盤 裂けてしまうわ
むらさきの奥 更に底へと
狐の面片手にさ
鳥居の中駆けて駆けて
僕は君と夏にお別れをするために
魚、群れ。境内の中
手を引き離したら君は笑う
「さようなら、また来年ね。」
昼と夜の混ざる合間せめて全て夢の中に